2015年2月7日土曜日

徳島県で震度5強 「その時現地は」 南海トラフ地震の前兆?

 2月6日午前10時25分頃、四国の徳島県南部で最大震度5強の地震が発生しました。
 この地震の震源は徳島県南部で、震源の深さは10km、地震の規模を示すマグニチュード(M)は5.0と推定されています。

<地図:気象庁発表の震度分布図>
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 震度5強を観測したのは徳島県牟岐町、震度5弱が徳島県海陽町、震度4が徳島県阿南市・那賀町・美波町、高知県東洋町・馬路村、震度3は兵庫県・和歌山県・岡山県・香川県・徳島県・高知県で観測しました。

  現地では大きな揺れで、石垣が崩れたりガラスが割れたりして、JRなどが半日近く運転を見合わせました。
  幸い人的な被害の報告はありませんでしたが、この地震が不気味なのは、この地域は最大32万人以上の犠牲者が想定されている「南海トラフ地震(南海地震、東南海地震、東海地震)」の想定震源域に入っている点です。

 この地域は普段は地震が少なく、1996(平成8)年に現在の9段階の震度階級が導入されて以来、徳島県内で震度5強が観測されたのは初めてで、徳島県南部が震源のM5.0以上の地震は、1955(昭和30)年以来、60年ぶりだということです。

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 気象庁の長谷川洋平・地震津波監視課長は、6日の記者会見で、(1)今後2~3日は最大で震度5弱の余震発生の可能性があること、(2)南海トラフ地震との関係はわからない、と話しました。

 実はこの日、私の友人が徳島県南部にいました。この人の話や情報をもとに、地震発生当時の現地の状況を紹介します。

  まず、揺れは最初「ガサガサ」という小さな揺れ(たぶんP波=初期微動)のあと、「ズシーンズシーン」というような建物を揺らす強い揺れ(S波=本震)が10秒ほど続いたそうです。

 次に、携帯電話や野外の防災無線で「緊急地震速報」が流れましたが、それは地震が来たあとで、直下型の地震ということもあり、揺れには間に合いませんでした。
 
<写真: 震度5弱を記録した徳島県海部郡海陽町>
 
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  関心したのは、住民や児童・生徒のみなさんの行動で、揺れが来ると同時に、各自が冷静に避難行動をとり、安全な野外に出たり混乱もなく学校の体育館に避難したりしたそうです。
 また地元のFM局は、災害情報を夕方まで流していたそうです。
 このあたり、南海トラフ地震の想定震源域で生活するみなさんが、普段から訓練していることが活きているように思えます。

 一つ気になったのは、携帯やスマホの情報発信の状況です。
 ドコモのエリアメールなどの携帯電話会社の「緊急地震速報」は、揺れには間に合わなかったとはいえ、発表後すぐに出ました。また、ウェザーニュースの情報メールも、数分で届きました。
 ところが、行政が運営している「すだちくんメール」という防災メールの発信が、極端に遅れました。
  地震の発生や津波の有無を知らせるメールはなかなか届かず、30分以上経ってやっと届いたかと思うと、なんと次々と4通も同じ内容が来たそうです。さらに、地元の新聞によると、人によっては遅れに遅れ、メールが届いたのは7時間後という人もいたそうです。
  このへんは、大きな課題ですね。

<写真: 上空から見た徳島市内(今回の地震震度3)>
 
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 昭和の南海地震が起きた1946(昭和21)年から、今年で69年が経ち、次の南海トラフ地震の発生が危惧されています。
 気象庁が「今回の地震と南海トラフ地震の関係はわからない」と話したのは、関係ないとは言いきれないということで、警戒するに越したことはありません。
 
 南海トラフ地震は、関東・東海・近畿・中国・四国・九州と、日本の人口密集地帯を被害想定地域にしており、最大32万人の犠牲者が出る可能性があります。

 このブログでも、過去から現在までの地震・津波の教訓や、最新の災害対応方法などを折に触れて紹介していく予定です。
 一人一人が、 災害に備えて、自分や家族の命を守りましょう。










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