「建国記念の日」は、1966(昭和41)年に定められ翌年2月11日から祝日となっています。
他の多くの祝日・休日がハッピィマンディの対象になっているのに対し、「建国記念の日」は今年が水曜日であったように、不動の2月11日です。
これはなぜかというと、この日には歴史があるからです。
先に「建国記念の日」は1966年、つまり戦後に定められたと紹介しましたが、実は太平洋戦争の終戦直後からGHQ(占領軍)の方針で廃止になっていただけで、2月11日は戦前も祝日でした。
戦前は2月11日を、「紀元節」と呼んでいました。
歴史的には、1889(明治22)年2月11日に、大日本帝国憲法が発布されています。
だから、「建国記念の日」というのかというと、そうではなく、歴史をもっともっと遡ります。
話は今から2675年前、紀元前660年のことです。「日本書記」によれば、この年の2月11日に、橿原宮(現在の奈良県橿原市)で初代天皇・神武天皇が即位されたことになっており、この年を「天皇元年」にすると記載されています。
つまり、日本の天皇制が始まったのが、この日とされているのです。だから「紀元節」であり、「建国記念の日」なんです。
<絵=神武天皇即位>
もちろん、歴史的な事実かというと、伝説の域を出ません。ちなみに、紀元前660年頃は、日本では縄文時代で、卑弥呼の時代よりさらに800年前にあたります。中国では春秋時代です。
それでも、戦前は、日本の紀元は、この紀元前660年2月11日であるとされ、西暦とともに、この年を起点とする「皇紀」が使われていました。
有名なゼロ戦(零式戦闘機)のゼロは、この飛行機が開発された1940(昭和15)年が皇紀2600年にあたることから、このゼロをとって名付けられたと言われています。
2月11日の歴史を見てみます。
・1167年2月11日(平安時代) 平清盛が太政大臣になる。
・1694年2月11日(江戸時代) 高田の馬場の決闘(堀部安兵衛が仇討ちの助太刀)
・1929年2月11日(昭和4年) バチカン市国成立
・1935年2月11日(昭和10年) 東京市中央卸売市場、築地市場が開場
・1970年2月11日(昭和45年) 初の国産衛星「おおすみ」打ち上げ成功(世界で4番目)
・1998年2月11日(平成10年) 長野オリンピックモーグルで里谷多恵が日本人
女子初の冬季五輪金メダル獲得
2月11日生まれの有名人
・1847年 トーマス・エジソン(アメリカ・発明家)
・1917年 シドニイ・シェルダン(アメリカ・小説家)
2月11日に亡くなった有名人
・1650年 ルネ・デカルト(53歳、フランス・哲学者)
・1868年 レオン・フーコー(48歳 フランス・物理学者)
・1981年 市川房枝(87歳 日本・婦人運動家、参議院議員)
・2010年 玉置 宏(76歳 日本・司会者)
・2012年 ホイットニー・ヒューストン(48歳 アメリカ・歌手)
最後に、ちょっと怖い「2月11日」についてのネットの噂を、蛇足で紹介します。
関東地方の地震(M6.8程度)から始まり、東海地方で大地震発生、大津波と続き、さらに伊豆半島から日本海へ向けて亀裂が走り、最終的には「日本列島切断」に至るというもので、その発端が水曜日であり、カレンダー上で赤く見えたために祝日ではないかというものです。
松原照子氏の予言です。東日本大震災を的中させた人ということですが、この予言ははずれてほしいものです。
いろいろ紹介しましたが、2月11日は「建国記念の日」で祝日です。
この機会に、日本について、自分自身について、ゆっくり考えてみませんか。
寒い日が続きますが、もうすぐ春が来ます。人生のギアをあげて、がんばって生きましょう。
ファイト!
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