2015年2月17日火曜日

全力人生~遅すぎることはない 84歳の女子高生

 「今さら。この歳で勉強なんか」って思っていませんか?

 実は私もそうだったんですが、今は変わりました。

 今回は、「歳のせいにするのは言い訳にすぎない。」 「勉強を始めるのに、何歳からでも遅すぎることはない。」ことを実践している、二人の高校生を紹介します。

 一人目は、この春、定時制の神戸市立楠高校を卒業する予定の中須賀伸喜さん、81歳です。
 高知県に生まれた中須賀さんは、お父さんが1944(昭和19)年に亡くなった後、中学2年で学校をやめ、大阪に出て炭販売店や衣料品店で働き、やがて理容店を経営するようになりました。

 ところが、1995(平成7)年の阪神大震災で店が全焼しました。
 そこからお父さんの「勉強しろよ」の言葉を思い出し、夜間中学、定時制高校と進み、この春、卒業予定です。今後は、通信制の大学へ進む予定です。

 その中須賀さんの短歌を紹介します。
「夜学終え 急ぐ家路も 遠くなる 反省ばかりの 足取り重く」(中須賀信喜)

<写真:神戸市内の夜間中学生や支援者が集う「神戸識字交流会」>


 
 二人目は、昨年の春まで、83歳の女子高校生球児だった上中別府チエさんです。
 
 チエさんは、鹿児島県生まれで15歳の時に、故郷で終戦を向かえました。
 

 その後、中学も出ることもできず働き川崎市で結婚しました。2人の子供にも恵まれましたが、2004(平成16)年に夫と死別しました。
 76歳で一念発起して夜間中学に入学し、卒業後、川崎市立高津高校の定時制に入学し、2014(平成26)年春に、見事、卒業しました。

 この間、チエさんは野球部に入部し、伝令役として活躍しました。
 チエさんは卒業式で、「4年前には元気で卒業したいと思っていましたが実現できた。最高の気分です」と卒業証書を受け取り、笑顔を見せました。

 その後、2014年7月6日、上中別府チエさんは、なんとプロ野球のマウンドへ立ちました。
 横浜球場での「DeNA対阪神戦」の始球式を担当し、キャチャーを務めたDeNAの中畑清監督に向けて、見事なゴロのストライクを投げました。
 

 チエさんは、「できないことを年齢のせいにせず、今後も水墨画や水泳など新しいことに挑戦したい。」と、話したということです。

<写真:始球式当日の上中別府チエさんと中畑監督>



 最後に、人気の卒業ソング、GReeeeNの「遥か」の一節を書きます。

♪ 本当の強さ 本当の自由 本当の愛と 本当の優しさ
  わからないまま進めないから 「自分探す」と心に決めた
  ( 中略 )
  どれだけ寂しくても 僕らは歩き続ける
  必ず帰るから 想いが風に舞う
  あなたの誇りになる  いざ行こう ♪

 私たちも、全力で人生を生きましょう。

 

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