1月18日に急性骨髄性白血病で亡くなった、元プロ野球選手(中日・阪神)大豊泰昭さんを偲んで、2つのエピソードを紹介します。
<エピソード1 30年後に解けた冷えたラーメンの謎 ~白血病悲話~>
「急性骨髄性白血病」--医者からその病名を告知されたとき、大豊さんは30年前の悲しい出来事を思い出しました。
台北にある華興高校時代、野球部の合宿で一緒だった先輩が白血病で亡くなったのです。その先輩が最後に食べたインスタント・ラーメンを作ったのは1年生の大豊さんでした。
先輩は大豊さんに、『大豊、ラーメンの麺は冷めてから持って来いよ』と言いました。
「冷えたラーメンなんて、まずいだろう。おかしなことを言う人だなあ。」と首をかしげました。
その先輩は、数日後、白血病で亡くなり、「冷えたラーメン」は謎として残りました。
それから30年後、大鵬さんは、自分が白血病になってみてやっとその謎が解けました。
白血病で歯茎が腫れて、熱いものを食べられなかったんです。
自分も、助からないんだなと思いました。
<写真:自営する中華料理店での大豊さん>
<エピソード2 王さんに憧れ、トイレもお風呂も1本足>
台湾出身の大豊さんは、同じ台湾出身で「世界のホームラン王」になり、日本で国民栄誉賞を受賞した元読売巨人軍の王貞治選手(現ソフトバンク球団会長)を尊敬・崇拝していました。
王さんの1本足打法を、自分でも生涯続けました。
野球の練習中やベンチではもちろん、安定した1本足打法をマスターするために、トイレでもお風呂でも1本足だったそうです。
さすが、「野球人」ですね。
最後に、大豊さんが尊敬する王さんが、大豊さんの訃報を聞いて出したコメントで、このブロフを終わります。
「とにかく野球が好きで、何事にもまじめに取り組む選手でした。結果は残せませんでしたが、人間としてすばらしい。誠実な人間だっただけに、早すぎるご逝去は残念でなりません。」
(王 貞治 ソフトバンクホークス会長)
大豊泰昭さんのご冥福を、心からお祈り申し上げます
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