2015年3月22日日曜日

不登校でも いじめでも「ラヴ・ユー・フォーエバー」

 3月21日の夜、NHK教育テレビで「いじめをノックアウト」という番組を放送していました。

 「いじめは戦争」「いじめは犯罪」と言うゲストもいて、「いじめノックアウト行動宣言」を、全国の先生や子供たちに呼びかけていました。

 また、番組司会をしていたAKB48総監督の高橋みなみ(たかみな)さんが、「相手のことをよく知ろう」 という授業を小学校でやっていました。
 隣同士の子に、相手のことを互いに知るために会話する授業をしていました。
 相手をよく知ることから、いじめをなくそうという訳です。

 すばらしい番組だと思いました。ホームページもありますので、興味のある方はご覧ください。

 さて、「いじめと不登校」の話です。

 文部科学省の「2014年学校基本調査」では、2013年度の不登校(年間30日以上、病気等の理由以外で欠席)の小中学生は約12万人で、前年より7000人増加しています。

  このうち、小学生は2万4175人で、前年比2932人増で、全体の0.36%です。小学生の278人に1人ということになります。

  文部科学省も言っているように、「不登校は、特定の子供に特有の問題ではなく、どの子供にも起こること」だと思います。

  身近にも、学校へほとんど行かなくなった小学生がいます。
  あまり、はっきりとは理由を言わないのですが、どうやら「いじめ」が原因のようです。
  川崎中一生殺人事件の、加害者も被害者もいじめが原因で、不登校になっていました。



  ところが、先の文部科学省の調査では、「不登校のきっかけがいじめ」というのは、中学生で2.1%、小学生で1.9%だということです。
  本当に、こんなに少ないのでしょうか。

  以前ほどではありませんが、文部科学省や学校は、依然として「いじめ」の存在を認めたがらない傾向が強いです。
 でも、原因をしっかり把握しないと、解決は難しいのではないでしょうか。

 もちろん、不登校の問題は、学校だけではなく、家庭にも問題があるのだと思います。
 
 不登校の一例を紹介します。

 子供は、「学校に行かないといけない」という気持ちはどこかで持っていても、いじめが怖くて、学校へ行けない。
 先生もがんばって、向かえに来たり、電話をくれたりしている。

 一方で、学校やカウンセリングや心療内科に無理に行かせようとすると、イスラム国などのネットやテレビの影響か、刃物を持ち出す。
 学校に行くのを先延ばしにして、結果的に「行く」という約束を破ってしまう。

 最初に紹介した番組の中では、「いったん逃げる」という選択肢もあると言った、ゲストもいました。
 でも、子供の将来の苦労を考えると、親としては、中々、「行かない」「転校」の選択に踏み切れないのも事実です。

 みなさんのご意見があれば、ぜひコメントでお寄せください。


 最後に、「ラヴ・ユー・フォーエバー」(ロバート・マンチ作 乃木りか訳 梅田俊作絵 岩崎書店)という絵本を紹介します。

 この絵本は、おかあさんが生まれたばかりの赤ちゃんを、だっこしながら、子守歌を歌うところから始まります。

「アイ・ラヴ・ユー いつまでも
 アイ・ラヴ・ユー どんなときも
 わたしが いきているかぎり
 あなたは ずっと わたしのあかちゃん」

 赤ちゃんは、男の子になり、ティーンエンジャーになり、おとなになります。
 その時々に、おかあさんは、「アイ・ラヴ・ユー」の子守歌をうたいます。

 やがて、おかあさんが年をとって歌えなくなると、今度は息子がおかあさんに、
歌ってくれます。

「アイ・ラヴ・ユー いつまでも
 アイ・ラヴ・ユー どんなときも
 わたしが いきているかぎり
 あなたは ずっと わたしのおかあさん」

 そして、大人になった男の子は、今度は自分のあかちゃんに、子守歌を歌います。

<絵本「ラヴ・ユー・フォーエバー」>



 この本は、親と子供の深い深い愛情を、絵本の形で描いた名作だと思います。
 子供のいる方も、これからの方も、ぜひ、読んでみてください。

 「大人になって 初めてわかる 親心」
 
  今、一つだけ、不登校やいじめられている子供に言えることは、次の言葉かも知れません。

「君のおとうさんやおかあさんは、どんな時も君の味方だよ。
 君ができる精一杯のやり方でいいから、がんばれ。」


  
 

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