忘れることができない「3月11日」、東日本大震災から4年目のあの日がやってきます。
マグニチュード9.0という日本の歴史上最大規模の地震が発生し、最大震度7、津波の高さは各地で10mを超え、最大遡上高は40.1mにも達しました。
死者・行方不明者は、18,483人(2015年1月現在)で、昭和以降では最大の犠牲者を出した自然災害です。
さらに、この地震が他と違うのは、「東京電力福島第1原子力発電所」で、3つの原子炉がメルトダウンを起こし、国際原子事業評価尺度でレベル7の「最悪」の原子力事故が発生したことです。
大震災から4年たった今の現状と課題を、考えてみたいと思います。
<写真:東日本大震災の被災地で祈る>
交通インフラについては、比較的順調に回復しています。
計画された復興道路と復興支援道路(計画済み延長約570キロ)のうち、工事に着手、完工したのが全体の80%で、うち供用が開始された道路も37%の約209キロあります。常磐道も、2015年3月1日に全線開通しました。
鉄道網では、岩手、宮城、福島各県の旅客鉄道で被災した路線は2330・1キロで、89%の2079・7キロで運行を再開しており、大被害を受けた「JR山田線(岩手県)」
についても、2015年3月7日に工事に着手しました。
一方で、大津波で壊滅的な被害を出した地域の復興は、あまり進んでいません。
避難生活をしている人は、いまだに23万4千人もいます。仮設住宅の入居者も8万9千人にのぼり、高齢化が進んでいます。
先日も、仮設住宅エリアで、誰にも気づかれずに凍死した避難者が出たというニュースが報道されていました。
被災地の人口減少も止まらず、この4年間で岩手・宮城・福島の3県の被災地で9万2千人(6.7%)の人口が減り、3県から県外へ移住した人も5万4千人に上ります。
先日、あるテレビ番組で「復興のトップランナー」と紹介された宮城県女川町ですが、実際の復興はスタートラインについたばかりで、人口は、この4年間で31.5%
も減っています。
<写真:仮説住宅>
最も深刻なのは、「東京電力福島第1原子量発電所」の事故処理です。
毎日、300トンから400トンの汚染水が増加していて、事故から4年間の汚染水の量は、少なく見積もっても43万8千トンにのぼります。
これらの貯蔵タンクは990基にもなりますが、浄化処理しても取り除けない放射性物質があり、海への放出には地元漁協が反対しています。
周辺の除染は進んでいるとのことですが、しかし、素朴な疑問を言わせてもらうと、放射性物質の発生源である「メルトダウンした3つの炉心」の廃炉の手段が確立されなければ、根本的な解決にはならないと思います。
まだまだ、東日本大震災からの復興は、始まったばかりなのかも知れません。
先日、被災地の一つである東北の駅のおみやげ店で、「奇跡の1本松」(岩手県陸前高田市)のクリアファイルを見つけて買いました。
「まじめで粘り強い」東北の気質が、1本松のように奇跡を起こし、大震災から復興できるよう、日本人みんなで応援していきたいものです。
最後に、Yahoo!の「Search for 3.11」という被災地を支援する取り組みを紹介します。
3月11日限定で、「3.11」と入力してヤフーで検索すると、1人10円の被災地支援金をヤフーが負担してくれるそうです。去年は250万人が協力し、2500万円が被災地へ寄付されたそうです。
みんなで「3.11」で検索して、少しでも被災地支援をしましょう。
<写真:奇跡の1本松(岩手県陸前高田市)>
0 件のコメント:
コメントを投稿