2015年5月9日土曜日

5月10日は「母の日」 カーネーションの色とあったかいい話

 5月の第2日曜日が、日本では「母の日」と呼ばれています。

 祝日でもなければ、公式行事があるわけでもないのですが、小学生の頃、母の日には「肩たたき券」や「お手伝い券」を発行した記憶がある人は、多いと思います。

 最近は、コンビニやデパート、ネット・ショッピングでも「母の日」特集を組んでいます。
 少し懐かしくて、少し親不幸を反省する「母の日」です。

 では、「母の日」は、いつから、誰が、どんなきっかで始めたのでしょう。
 まず、母の日の歴史を紹介します。


 5月の第2日曜日を、「母の日」としている国は、日本の他、アメリカ合衆国、カナダ、オーストラリア、ドイツ。イタリア、中国など30ヶ国になります。

 この起源は、20世紀初頭のアメリカにあると言われています。

 1907(明治40)年5月12日に、アメリカ・ヴァージニア州の教会で、女性運動家で南北戦争の時、敵味方の区別なく負傷兵の手当をしたアン・ジャービスさんという人の娘、アンナ・ジャービスさんが、2年前に亡くなった母親アンさんを偲んで、アンさんが教師をしていた日曜学校がある教会で「記念会」を行い、出席した人に母の好きだった白いカーネーションを配りましした。

 これが、日本やアメリカなどの「母の日」の起源と言われていて、翌年、1908年5月10日、アンナの母への想いに感動した人々は、前年と同じ教会で、日曜学校の470人の生徒と母親達が集まり、最初の「母の日」を祝いました。

 この時も、アンナは参加者全員に、母親が好きであった白いカーネーションを手渡しました。このことから、「白いカーネーション」が母の日のシンボルとなりました。

 アンナ・ジャービスさんと友人たちは、「母の日」を作って国中で祝うことを提案し、1914(大正3)年に、「母の日」はアメリカ合衆国の記念日(祝日)となり、5月の第2日曜日と定められました。

 日本では、第2次世界大戦後の1949(昭和24)年ごろから、アメリカにならって、5月の第2日曜日に「母の日」の行事が行われるようになりました。

<白いカーネーション>

 
 



 次に、母の日に贈る カーネーションの色の話です。

 アンナさんの例から、「白のカーネーション」は亡くなったお母さんに、「赤いカーネーション」は存命しているお母さんに贈るのが一般的とされています。

 ところが、この区別を厳密にすると、お母さんのいない子だけが「白いカーネーション」になってしまい、子供たちの気持ちを傷つけることになります。

 そこで、日本では1960(昭和35)年に、「お母さんの生死に関係なく赤いカーネーションを贈る」ことに統一しようということになったそうです。


 ちなみに、カーネーションの色による主な花言葉は、次のとおりです。

・「赤」 = 母への愛。愛を信じる。熱烈な愛。

・「ピンク」 = 感謝。気品。

・「白」 = あなたへの愛は生きている。尊敬。亡き母を偲ぶ。

・「オレンジ」 = 純粋な愛情。清らかな慕情。感動。

・「黄色」 = 軽蔑。嫉妬。

・「青」 = 永遠の幸せ


 黄色を贈るのは、やめた方がよさそうですね。

 ところで、「ちょっと待って ちょっと待って お兄さん。(笑) 青いカーネーションってあります?」という質問が聞こえそうです。

 実は、あるんです。

 世界で初めて、日本のサントリーが、「ムーンダスト」という名の「青いカーネーション」を開発しました。2004(平成16)年度のグッドデザイン賞(金賞)を受賞
しています。

<青いカーネーション ムーンダウト>


 

 最後に、母の日の「あたっかいい話」を紹介します。

 ネットとか本を見ていると、さすが「お母さん」ですね。
 迷うほど、多くのあたかいい話があります。

 その中で、1つだけ特に印象に残った「母の日のあたっかいい話」を、抜粋して紹介します。


 2歳の子供のいる重病のお母さんがいました。
 死期を悟ったお母さんは、3本のビデオを「指定した3つの時期に、子供にビデオを見せてほしい」と、お父さんに頼んで逝ってしまいました。

 1本めのビデオは、子供が3歳になった誕生日に見せるように頼んでいました。
「誕生日おめでとう。ママはテレビの中に引っ越したから、度々は会えないの。でも、おりこうにしていたら、また会いに来るからね。」

 2本めのビデオは、小学校の入学の時です。
「入学おめでとう。ママもうれしいわ。ママの住んでいる所は天国なの。
 だから、度々は会えないけど。パパの手伝いをして、おりこうにしていたら、もう1度だけ、会いに来るからね。お手伝いをする魔法をかけるよ。えい。」

 3本目のビデオは、いつ見せほしいと頼んだと思いますか。
 卒業、結婚、それとも----?。

 実は、「パパが再婚する日」です。

「おうちの仕事、がんばったね。えらかったね。
 でも、もう大丈夫。新しいママが来たから。
 ……
 今日で本当にお別れよ。
 今、身長はどれくらい?ママには見えない。
 ママ、もっと生きたかった。おいしいものをいっぱいつくってあげたかった。
 ……
 じゃあ、これがママの最後の魔法です。
 えい、『ママを忘れる魔法』です。
 パパと、新しいママと、幸せにね。」

 この魔法は、子供には効かなかったそうです。


 これが実話かどうか、3本目のビデオを見たかどうかは、わかりません。
 でも、そんなことは、どうでもいいぐらい「あったかいい話」ですね。
 
 この話を含め、たくさんのいい話が、「kokoro堂」というホームページに載っています。興味のある方は、ぜひ、ご覧ください。


 今年は、奇しくも、1908年に初めて「母の日」を祝ったのと同じ日。5月10日が母の日です。

 最後に、母の日の詩を作ります。


詩:「母の日」(自作)

お母さんが家にいる人は、
「ありがとう」の一言を言いませんか。

お母さんと離れて住んでいる人は、
「元気? ありがとう」の一言を電話かメールで贈りましょう。

お母さんがいない人は
窓に「白いカーネーション」を1本飾って
空に向かって 雲に向かって
「ありがとう」を 
つぶやいてみませんか。

1年に せめて1度ぐらいは
お母さんに 「ありがとう」を言いましょう

あなたが 生まれてきたのも
私が 生まれてきたのも
お母さんのおかげ なのですから

ありがとう お母さん
スターダスト 
いいえ
ムーンダスト
青いカーネーションを心で贈ります

いつもでも 
しあわせで 
輝いていて

お母さん


<赤いカーネーション>


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