2015年5月11日月曜日

「3人のシャーロット」と高崎山の珍名サルたち

 2015(平成27)年の流行語大賞の有力候補は、5月現在、「シャーロット」です。

 昨年の10月から今年3月まで、高視聴率を記録したNHK連続テレビ小説「マッサン」で、ヒロインのエリーを演じた女優が、「シャーロット・ケイト・フォックス」さん(1985年アメリカ合衆国生まれ 29歳)です。

 一方、2015年5月2日に誕生し、世界中の注目を集めたイギリス王室のウィリアム王子とキャサリン妃ご夫妻の間に生まれた王女の名前も、「シャーロット」と命名されたことが発表されました。

 この王女のフルネームは「シャーロット・エリザベス・ダイアナ」で、称号は「プリンセス・シャーロット・オブ・ケンブリッジ」です。
 今の女王エリザベス2世の曾孫で、あのダイアナ妃の孫にあたられるプリンセスは、今後、「シャーロット王女」と呼ばれるそうです。

 そして、3人目(?)のシャーロットが、大分県大分市にある高崎山自然動物園で5月6日に誕生した、今年最初の赤ちゃんザル(雌)です。
 この「高崎山のシャーロット」は、公募で最多(853通中59通)だったので、名付けられたそうです。

 英国で誕生したシャーロット王女にちなんだこの命名には、「王女の名をサルに付けるとはイギリス王室に失礼だ」等々の苦情の電話や電子メールが多数よせられました。

 一時は、取り消しかと思われましたが、「名前をつけるのは所有者の自由です。」という、イギリス王室の大人な対応で、「高崎山のシャーロット」は、名前を守ることができました。

 考えてみれば、エリザベスという犬も、ダイアナという猫も、たくさんいますが、誰からも非難されませんよね。
 イギリス王室のコメントは、さすが紳士の国のコメントですね。

<高崎山のシャーロットとお母さん>



 サルのシャーロットがいる「高崎山自然動物園」は、毎年、最初に生まれた子ザルに、その年に関係する名前を、公募または動物園で命名しています。

 その名前には、「シャーロット」も真っ青のユニークなものがたくさんあります。
 いくつか、高崎山のシャーロットの仲間の「珍名サル」を紹介します。

・1984(昭和59)年 コータロー = この年生まれた山口百恵さんと三浦友和さんの長男・三浦祐太朗君にちなんで命名。

・1985(昭和60)年 ユキチ  = 前年11月に発行された1万円札の新図柄「福沢諭吉」から命名。

・1986(昭和61)年 ハレー  = この年、地球に最接近したハレー彗星から。

・1997(平成9)年 ファイブ = この年4月に消費税が3%から5%になった。

・2002(平成14)年 ワールド = 日本・韓国共同開催のワールドカップから。

・2010(平成22)年 クロマグロ = ワシントン条約の国際会議でクロマグロ禁漁が提案される。

・2011(平成23)年 キズナ = この年起きた東日本大震災からの復興を願って命名。

・2014(平成26)年 ソチ = 同年開催のソチオリンピックから命名。


 まるで、清水寺の今年の漢字ならぬ、「今年のサル」ですね。

 でも、シャーロットとキズナのカップルなんて、いいですね。
 「クロマグロ」と付けられたサルの気持ちには、少し同情しますけどね。

  ちなみに、その年の初めてのサルではないのですが、2012(平成24)年に高崎山に、大分市出身で大分市観光大使・AKB48の指原莉乃が訪問した際に、子ザルに「さしこちゃん」という名前がつけられたそうです。

<高崎山 (大分県大分市)>

 



 「高崎山自然動物園」は、1953(昭和28)年にサル220頭で開園しました。
 2014年現在、2つのグループがあって、1516頭のサルがいます。

 グループのボスの名前は、815頭率いる大きい方のボスが「ゾロメ」、701頭の小さい方のボスが「ナンチュウ」(大分市立南大分中学校の生徒が命名)です。


 最後は、「シャーロット」の名前の話に戻りましょう。

 シャーロットのスペルは、女優と王女の2人は「Charlotte」です。(高崎山のシャーロットのスペルはわかりませんが---?)

 フランス語では、シャルロット。ドイツ語ではシャルロッテと言い、愛称はチャーリーです。

 薄々気づかれている方もいるかも知れませんが、イギリスのシャーロット王女の名前は、実は「家族への思いやりのかたまり」です。

 まず、ミドルネームの「エリザベス」は曾祖母のエリザベス女王の名前です。
 もう一つのミドルネーム「ダイアナ」は祖母の故ダイアナ妃の名前です。

 シャーロットは、祖父チャールド皇太子の「チャールズ」の女性読みで、愛称は同じ「チャーリー」です。

 そして、称号の「プリンセス・シャーロット・オブ・ケンブリッジ」は、お父さんのウイリアム皇子の「ケンブリッジ公」からとっています。

 さすが、大人の国「イギリス」の王室ですね。


・一首
「シャーロット 今年流行(はやり)の キラキラネーム 眠れる美女は プリンセス」   


 

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