太平洋戦争終結から70年目の2015(平成27)年4月8日~9日、天皇・皇后両陛下が、強い希望でパラオを訪問されます。
今回のニュースな国は、この「パラオ共和国」について、紹介します。
パラオ共和国を構成する島は、約200ほどで、そのうち人間の住んでいる島は10ほどです。
場所は(中々、言える人は少ないと思いますが)、四国のはるか南の太平洋上、グアムとフィリピンを東西に結ぶと、その真ん中あたりにあります。
やっぱり、添付の地図で確認していただいた方がいいですね。(笑)
日本の真南にあるので、時差はありません。
人口は20,303人(2005年現在)、面積は458㎢で、いずれも世界190位台の小国です。
首都はマルキョクで、大統領はトミー・レメンゲ・サラですが、前大統領はクニオ・ナカムラで日系人です。日系の人が多いことでも知られています。
戦前には、3万人以上の日本人が住んでいたこともあります。
パラオの歴史を紐解いてみると、その地理的な重要性から次々と強国の植民地や統治領にあったことがわかります。
パラオには、4000年前から人が住んでいたらしい痕跡があります。
16世紀頃(日本では戦国時代)に、スペイン人が初めて上陸し、1885年にスペインの植民地になります。
1899年、スペインがドイツに、パラオを含むミクロネシアを450万ドルで売却し、パラオはドイツの植民地になります。
1914(大正3)年から始まった第1次世界大戦では、連合国だった日本がドイツ領パラオを占領し、1919(大正8)年のパリ講和会議で日本の委任統治領になります。
以後、日本人が大勢移住し、インフラ整備も推進します。
第2次世界大戦(太平洋戦争)では、日本海軍の拠点となり、1944(昭和19)年に行われたパラオの島の一つ、ペリリュー島の戦いでは、日米両軍が激突し、日本軍10000人以上が死亡しました。(生存者はわずか34人と言われています。)
ただし、島民を事前に疎開させ、犠牲者を出さなかったとも言われています。
天皇・皇后両陛下は、このペリリュー島を訪問されるそうです。
戦後、1947(昭和22)年からは、アメリカ合衆国の信託統治領になります。
1994(平成6)年10月1日、国連に加盟し独立します。
現在まで、世界一の親日国と言われています。
その証拠として、独立時の初代大統領は、日系のクニオ・ナカムラ氏です。
また、国民投票で選ばれた国旗は、日の丸を模したもので、真ん中に月を表す黄色い丸を、まわりは海を表す青でデザインされています。
<パラオ共和国の国旗>
最後に、パラオの世界遺産について紹介します。
パラオのコロール州にある445の島々からなる「ロックアイランド群と南ラグーン」が、2007年に世界遺産に登録されました。
マシュルーム状の緑の島々が、紺碧の海に浮かぶ景色は絶景で、中にはマリンレイクと呼ばれる汽水湖もあり、多くの固有種や絶滅危惧種も見られます。
私の両親が、依然、パラオに旅行し「日本語が通じて本当にいい所だった。」
と言っていたのが思い出されます。
天皇・皇后両陛下も訪問されるパラオへ、1度は行ってみたいものです。
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