2015年4月21日火曜日

着陸失敗事故の広島空港 ネットで飛び交う奇妙なウワサ

 濃霧の広島空港(広島県三原市)で、2015(平成27)年4月14日午後8時5分頃、仁川発広島行の韓国のアシアナ航空162便[が、着陸時に計器着陸装置(ILS=ローカライザー)のアンテナに接触して滑走路を逸脱し、乗客・乗組員80人のうち22名が負傷しました。

 この事故と現場の広島空港について、ネットで流れている奇妙なウワサを含めて紹介します。
 
 まず、事故の直接の原因について、多くのマスコミが、広島空港の視界が、事故の数分前から急激に悪化したことだと報道しています。

 しかし、複数の専門家や元パイロットが、この程度の視界不良には、少なくても日本のパイロットなら対応できるように訓練されているはずで、なぜ超低空で進入したのか、なぜ着陸のやり直し(着陸復行=ゴーアラウンド=Go-arounnd)を行わなかったのかと話しています。

 確かに、4月5日の徳島空港では、着陸した直後に離陸するタッチアンドゴー(Touch-and-go)で、滑走路上の車両との衝突事故を回避しました。

 私自身も、羽田から地方空港へ向かう便に乗っていた時に、到着予定空港が濃霧で、パイロットが2度の着陸を試み、いずれも直前で着陸を回避する「ゴーアラウンド」をして、結局、出発地の羽田へ帰った経験があります。

 その時は、滑走路目前で着陸できなかったのが残念でしたが、今思うと安全のための措置だったようです。

 このパイロットのミスではないかという説を、各マスコミがとらないのはおかしいという意見が、ネットでたくさん出ています。

<広島空港 手前が事故機>



 さらに、この事故を起こしたアシアナ航空機の韓国人パイロットについては、事故直後から数日間、行方不明だったという噂も出ています。
 確かに報道を辿ってみると、数日間は「機長に話を聞けていない」との記事がありますので、ただの噂だけではなさそうです。

 ネットではまた、「ボイスレコーダーやフライトレコーダーの解析情報がない」とか、「今回の事故機のパイロットが、他の事故にも関係していた」とかの噂も出ています。

 この事故について、びっくりしたのは4月18日にアシアナ航空が、一時慰労金として、事故機に乗っていた乗客に、一律5000ドル(約60万円)を支払うと発表したことです。

 私が乗っていた、着陸できずに羽田へひき返した国内の航空便では、チケット料金の払い戻しか翌日便への乗り換えしかなかったことを思うと、すごく羨ましかったです。
 このことについても、「訴訟にならないように先手を打った」との話もありますが、でも、「家族4人乗っていたら240万円」と思ってしまうのは、私だけでしょうか。


<広島空港の位置図>



 最後に、広島空港について紹介します。
 広島空港は、広島県三原市にある国土交通省が管制する空港で、利用客は264万人(2013年)で国内7位の中四国で一番利用客の多い空港です。
 国内線4社、国際線4社の1日76便が乗り入れて「います。

 しかし、標高が300m以上あり濃霧が多いことや、広島県内第1の都市広島市からのアクセスが悪く、バスで1時間近くかかることなど、問題が多いとも言われているようです。

 広島市から車で1時間もかかる東の高地に空港できたことについては、当時の有力な政治家が東部の出身で、強引に誘致したとの噂もあります。

 ILSの修理や事故機の撤去など、広島空港の完全復旧には時間がかかりそうですが、ともかくも、今回は死者が出なかったことが不幸中の幸いでしたね。

 





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