2015年4月17日金曜日

「平凡であること」と天皇陛下の平和への信念

 これまでの人生を振り返って見ると、私がずっと目指してきたものは、「普通であること 平凡であること」だったように思えます。
 そして、普通であること、平凡であることの幸福をもとめていました。

 中学の時は、いじめられない普通を求め、裏切られ、毎日毎日、暗黒の日々を必死で登校して卒業しました。

 高校では、成績の普通、進学の普通を求めて、毎日、それとの戦いで勉強をしていました。

 その後も、普通の就職、平凡な恋愛、普通の結婚、平凡な家庭、普通に学校に行く子供、------- 自分が憧れてきたものは、普通・平凡の幸せでしたが、結局はどれ一つとして、普通・平凡ではありませんでした。

 一方、日本が戦後ずっと求めてきたものは、平和であることだったように思えます。

 戦後70年、日本は1度も戦争に参加せず、1人の戦死者も出さずに、平和の中で、経済成長と国民生活の向上が図られて来ました。

 最近の様々な動きを見ていると、そんな「日本の平和」が危うくなってきているように、思えます。

 以前、戦前の教科書を見て、「平和のための戦争」という文章が掲載されていたことに、ショックを受けたことを覚えています。

 戦前の日本の歴史を辿って見ると、平和のための戦争という戦前の教科書の記載は。重い教訓を与えてくれているように思えます。

 天皇陛下が、2015年の元旦に出された「お言葉」を、みんなで噛みしめる必要があると思います。

「 本年は終戦から七十年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。
 各戦場で亡くなった人々、広島、長崎の原爆、東京を始めとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています。
 この一年が、我が国の人々、そして世界の人々にとり、幸せな年となることを心より祈ります。」

(平成27年元旦 天皇陛下の「新年のお言葉」より)


<写真 広島平和公園 (広島県広島市)>

 


 今、確実に言えること。
 私は平凡ではなく問題を山積しているけれど、生きているということ。

 日本は、様々な問題を抱えながらも、今のところ平和であるということ。

 今後も、平凡や普通であることの幸せ、平和であることの幸福を、見つめ考えて行きたいと思っています。

 最後に、「平凡よ」という、私が高校時代に書いた詩を紹介させてください。


詩 「平凡よ」

夕日の中には 幼き日の思い出があり
朝日の中には 溢れんばかりの未来がある

人は人 我もまた人
人は 人としての 良さがある
が 我もまた 我としての 良さがある

死が許されない以上 人生は続き
涙の許されない以上 空しさは続く

しかし

その中より 人生を見い出し
星の中より 我を見い出さねばならない

「自信」という字が
-自らを信じる-と書く以上
人は皆 自らを信じて生きねばならず

「行動」という字が
-動き行く-という意味である以上
進まなければならない

ほら! 窓の外から自分を見てごらんなさい
寂しさはありませんか?
涙はありませんか?

それでも いつでも
数倍の幸福があるはずです

人が生きるのも幸福
平凡も幸福ですよ


<沖縄平和祈念公園 (沖縄県糸満市 摩文仁の丘)>



 

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