2015年8月24日月曜日

台風15号西日本に接近? ~台風豆知識、強さ・名前など~

 やっと夏の暑さが少しやわらいだと思ったら、台風15号「コーニー」が西日本へ近づきつつあります。

 気象庁が発表では、8月24日18時現在、台風15号は奄美市の西北西140km(北緯28度50分、東経128度05分)にあって、北東へ40km/hの速さで進んでいます。
 中心の気圧は940hp(ヘクトパスカル)、中心付近の最大風速は50mで「非常に強い勢力」を維持しています。
 また、中心から南東側150km、北西側90km以内では、風速25m以上の暴風圏となっています。



 
 今回は、台風の豆知識を紹介します。
 まず、「台風の強さ」の話です。

 そもそも台風とは、熱帯の海上で発生する低気圧(熱帯低気圧)のうち、北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在し、かつ低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット、風力8)以上のものを言います。

 つまり、台風と熱帯低気圧は、「最大風速約17m/s」で分かれるのですが、台風の強さも中心気圧ではなく最大風速で区分されます。
  17m/s~32m/sまでは「強さの表現はつけません」が、33m/s以上44m/s未満は「強い台風」、 44m/s以上54m/s未満を「非常に強い台風」と呼びます。54m/s以上は「猛烈な台風」に
なります。
 台風15号は最大風速50m/sですから、「非常に強い台風」ということになります。
 以前は「並」や「弱い」などのランクもありましたが、台風の表現としてふさわしくないとの理由で、最近は呼ばれません。

 次に、「台風の大きさ」は、風速15m/s以上の強風域の大きさで区分され、半径500km未満は表示されず、半径500km以上800km未満を「大きい台風」、800km以上を「非常に大きい台風」と呼びます。
 台風15号は、強風半径500km未満ですので、大きさの表示はありません。
 
 ちなみに、台風の回転は半時計回りですので、進行方向の右半分では進む方向と風向きが一致し「より強くなる」傾向があります。これを、危険半径と呼んでいます。
 
 最後に、台風の名前です。
 日本では、その年の1月1日から発生順に、台風1号、2号とつけていきます。また、過去の台風には、西暦の下2ケタと合わせ「1201」(2012年の1号台風)などの番号をつけています。
 今年の台風15号は「1515」ということになります。

 また、台風には、かつて「ジェーン台風」のように、アメリカが英語の人名をつけていましたが、
平成12(2000)年の1号からは、日本を含む14ヶ国で組織する「台風委員会」が、命名するようになりました。
 14ヶ国から10個ずつ、計140個の名前をつけるのが原則ですが、特に被害の大きかった台風の名前は以降使いませんし、東経180度より東で発生した台風には、別の名前をつけることもあります。

 ちなみに、現在発生中の台風15号は「コーニー」(韓国の言葉で「白鳥」)、台風16号は「アッサニー」(タイの言葉で「雷」)です。日本の言葉では、「テンビン」「ウサギ」「コップ」「クジラ」などの星座の名前がつけられます。
  気象庁のホームページには、台風15号(コーニー)のように記載されていますので、興味のある方はご覧ください。

<台風被害の写真>




 「台風15号」の話に戻ります。
 台風の強さは「最大風速」で表現すると紹介しましたが、石垣島では、23日21時過ぎに観測史上1位の71.0mの瞬間最大風速を記録しています。
 また、畳が風で浮き上がったり、自動車が横転したりもしているそうです。
 「非常に強い台風」であることは、間違いないようです。


 台風への備えを、改めて紹介しますので、もう1度、確認してください。

(1) 家の外の備え(風雨が激しくなる前)
  水害に備え、側溝や排水溝の掃除をし、水はけをよくする。また、屋根、塀、壁などの点検、補強も台風が来る前に行っておく。

(2) 非常用品を備蓄
 ライフライン(水道・電気など)が途絶えたときの事を想定して、非常用品を備えましょう。食料・水・電池等は、救助・復旧に必要な、概ね3日分程度が必要と言われています。

<備蓄推奨品>
・ 懐中電灯(LEDライト)やマッチ・ライター
・ 情報取得・通信手段(携帯・スマホやラジオと電池・充電器など)
・ 非常用食料と飲料水(3日分)
・ 貴重品(小銭を含むお金など)
・ 薬(特に病気の人)やおむつ(幼児がいる家庭)
・ 生活用水(お風呂に水をためておくと、水洗トイレや洗い物等に使えます)

(3)家族で話し合っておく
 避難場所やルート・方法、落ち合う場所・連絡方法などを、家族で話し合い確認しておきましょう。
 できれば、地元自治体(区・市町村等)のホームページなどで、「ハザードマップ」を確認・取得しておきたいものです。
 

 南西諸島では8月24日、本土(特に九州)では25日~26日にかけて、「台風15号」が接近・上陸する恐れがあります。
 台風への備えと非難は、早めにしっかりと余裕をもって行い、厳重に警戒してください。

 

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