ところが、7月も中旬というのに。今年はセミの姿がほとんどなく、鳴き声も聞こえません。
特にいつも一番多くいるアブラゼミは、1匹もいません。
こんなことは初めてです。不気味で、不安です。
みなさんの近くでは、セミは鳴いていますか?
いろいろ調べてみると、「蝉と地震」の関係については、古来様々な関連性が指摘されているそうです。
蝉は地震の前兆を感じ取り、七年に一度の羽化の時期をずらすという説があるそうです。
例えば、1923(大正12)年9月1日に起きた関東大震災では、この年の7月から8月にかけて、神奈川県川崎市一帯で蝉が全く鳴かなかったことが記録されています。
同様の現象は埼玉や伊豆半島でも見られたということです。
また1707(宝永4)年の夏には、伊勢国萩原(現三重県亀山市)で、やはり蝉が全く鳴かなかったという記録が残されています。
この年10月には宝永の大地震(東海・東南海・南海の3連動地震)、11月には富士山の宝永噴火が起きています。
そう言えば、2015年7月13日の午前2時56分に、大分県南部を震源とする「最大震度5強」(マグニチュード5.7)の地震が起きましたが、この辺りは「南海トラフを震源とする巨大地震」の予想される震源の西の端に近い場所です。(気象庁は、関連は不明と発表しています。)
<アブラセミ>
蝉(セミ)は、カメムシ目(半翅目)・頸吻亜目・セミ上科(Cicadoidea)に分類される昆虫で、成虫は夏頃に羽化し、その後、1週間から3週間で死亡するため、儚い虫の代表として知られています。
ところが、セミが幼虫として地下生活する期間は3-17年(アブラゼミは6年)に達し、短命どころか昆虫でも上位に入る寿命の長さをもちます。
イソップ童話の「アリとキリギリス」は、地中海沿岸のギリシアの原話では、本来「アリとセミ」の話だそうです。セミは、日本より緯度が高いヨーロッパの北部・中部や北アメリカでは、種類も少なく、小型で知名度が低いので、より分かりやすいようにキリギリスに置き換えたものだそうです。
7月に入って、北陸や北日本を中心に、35度以上の猛暑日が相次ぎ、九州を中心に集中豪雨も続いています。
小まめな水分摂取で熱中症予防に心がけ、天気情報をチェックして集中豪雨にも注意したいものです。
そして、2015年7月14日午前6時現在、日本の南海上(北緯22度10分、東経136度35分にある台風11号(ナンカー)が、勢力を強めながら北上しています。
気象庁の14日5時の発表では、7月16日から7月17日にかけて、西日本に接近・上陸する可能性が高くなっています。
なんか、不気味な夏ですね。
今のうちに、避難路の再確認や食料・水・灯り・情報原(ラジオ・携帯充電器等)の確保など、災害への準備をしておきたいものです。
<台風11号進路予想(気象庁HPより)>
最後は、セミの話に戻ります。
明治維新の時、日本にやってきたヨーロッパ人の多くは、セミを知らない人が多く、「なぜ木が鳴くのか」と尋ねたそうです。
また、現在でも、日本のドラマを欧米に出すときは、セミの声を消して送ることが多いそうです。
日本では、暑い盛りの象徴と感じられるセミの声ですが、欧米では「妙なノイズ」が入っていると思われる場合が多いからだそうです。
閑さや 岩に染み入る 蝉の声 (松尾芭蕉)
・ 沈黙の セミを探して 揺れる木々
0 件のコメント:
コメントを投稿