2016年11月28日月曜日

不登校・ハーフ・・個性的な35人の「乃木坂46」が300人のAKB48を超えた?

 先日、2016(平成28)年大晦日の「NHK紅白歌合戦」の出場歌手の発表がありました。 ここ数年、女性アイドルグループのトップを走ってきた「AKB48グループ」は、本体の「AKB48」1組だけの出場で、300人を超える全国のグループメンバーから投票で、紅白に出場する48人を決めることになりました。

 一方で、AKB48の公式ライバルとして5年前に発足した35人の「乃木坂(のぎざか)46」は、2年連続出場を決めた上、妹分の「欅坂(けやきざか)46」の初出場も決まりました。
 「46グループ」あるいは「坂道(グループ名に坂がつく乃木坂46や欅坂46などの総称)」が、AKB48の人気に追いつき、もしかした越えたのかも、知れませんね。

 前回は、「乃木坂46」のメンバー橋本奈々未(愛称「ななみん」)さんが「家計を助けるためにアイドルになり、乃木坂絶頂で卒業・芸能界引退を表明」という話を調べて紹介しました。

 いろいろ調べてみると、「乃木坂46」自体も、不登校だった子やハーフの子など個性的なメンバーがいて、結構おもしろいグループだということがわかりました。
 そこで、今回は「AKB48」の名実ともにライバルに成長した「乃木坂46」というグループと、推しメン(注目メンバー)について、紹介をしたいと思います。


<東京メトロ千代田線「乃木坂駅」>



以前紹介したように、「乃木坂46(のぎざかフォーティ・シックス)」は、2011年8月に「AKB48」の公式ライバルとして結成されたといえば聞こえはいいのですが、実は「AKB48」のシャドウー・キャビネット(影の内閣、組織)として結成されました。 「AKB48」がこれまで16回もオーデションをして、派生グループ(名古屋・栄町のSKE48、福岡市・博多のHKT48、大阪市・難波のNMB48など)を含めると、2016年11月現在で300人以上が在籍しています。
 一方、「乃木坂46」のメンバーは、2011年8月に1期生36名が1000倍を超える全国公募で選ばれましたが、その後は、「AKB48」のように毎年選ばれるのではなく、2013年5月に2期生13人(1000倍以上の倍率)が選ばれた以外は、2016年夏まで追加されませんでした。

 ですから、「乃木坂46」は「AKB48」に比べると、こじんまりとしたグループで、在籍者はこれまで「46人」を超えたことはありませんでした。
 ちなみに、2016年8月現在の「乃木坂46」の在籍者は35人です。

 その中でも、生駒里奈さん、生田絵梨花さん、橋本奈々未さんなど、センターを務めたことがある主要メンバー8人のうち7人は1期生で、現在も23人の1期生が正規メンバーとして活躍しています。

 彼女たちは、「乃木坂46」が「AKB48」の名前だけライバルと言われた時代から、苦労しながらも団結してきた5年間の経験がある原メンバーです。
 彼女たちがいることが、「乃木坂46」の強みなのかもしれませんね。


  そんな「乃木坂46」ですが、劇場をもたないので、2012(平成24)年1月に歌手レビューしたのは、なんと「AKB48グループ」200人以上とそのファンが集結していた会場(東京ドームシティホール)でした。

 「AKB48グループ」のメンバー200人以上が、コンサート開始前に団結を誓う掛け声をあげる片隅で、乃木坂46のメンバー30人余りは、遠慮がちに小さな声で掛け声をして、完全アウェイーの舞台で、「私たちには、AKB48さんという、越えなければならない坂道があります。」と宣言して歌いました。

 それからは、ミニ・コンサートや握手会、ラジオやテレビの深夜番組出演、雑誌などで地道に活動を続け、2012年のデビューの年に出した「ぐるぐるカーテン」など4曲は、いずれも20万枚を超えるヒットを記録し、その年のオリコンの「新人アーティスト部門」の1位になりました。

 続く2013(平成25)年も順調に売り上げをのばし、11月発売の7枚目シングル「バレッタ」は50万枚を超える大ヒットとなりました。そして、年末には「武道館ライブ」も実現しますが、ライバルの「AKB48」には遠く及ばない状態に変わりはありませんでした。

 2014(平成26)年も、CD売り上げは順調に伸び、10月に出した10枚目のシングル「何度目の青空か」は60万枚以上を売り上げます。
 しかし、この年、AKB48グループの派生グループSKE48の中心メンバーの一人・松井玲奈さんと、「乃木坂46」でデビュー曲から5枚目までセンターを務めた生駒里奈さんの交換留学が発表されると、「私たちの存在意義は、AKB48の公式ライバルじゃなかったの?」という疑問の声が、メンバーたちからあがり、グループ内がギスギスします。

 さらに、年末近くになって、メンバーの1人の「路上キスと不倫」が芸能ニュースになり、その影響もあって、有力視されていた「NHK紅白歌合戦」への初出場は叶いませんでした。


 挫折の多かった2014年が過ぎると、2015(平成27)年は文字通り「乃木坂46 飛躍の年」になりました。
 この年の10月に出した13枚目のCD「今、話したい誰かがいる」は70万枚を超えるヒットになり、年末には、ついに念願の「NHK紅白歌合戦」への初出場が実現し、「♪君の名は希望」をメンバー全員で歌いました。

 そして、2016(平成28)年11月発売の16枚目シングル「サヨナラの意味」が、乃木坂46初のミリオンを記録し、NHK紅白歌合戦への2年連続出場も決まりました。

 また、2016年夏には、3年ぶりのオーデションが行われ、乃木坂人気で集まった48,986人の応募者から、4000倍以上の難関を突破して、12人の3期生が選ばれ、2016年9月にメンバーとして加入しました。

 ここまでご紹介したように「AKB48の公式ライバル」と言いながら、紅白歌合戦の出場回数9回、レコード大賞受賞2回、CD総売り上げ3000万枚以上の「AKB48グループ」の実績には、遠く及びませんが、300人以上の「AKB48グループ」と、わずか35人の「乃木坂46」とを比べると、コストパフォーマンスでは、断然、「乃木坂46」が上ですね。

<紅白歌合戦の舞台NHKホール(東京都渋谷区)>



順調に見える「乃木坂46」ですが、もともと「AKB48」の影の存在として作られたこともあって、メンバーには、常に不安と苦しさがつきまとっていました。 特に、グループ発足時からいる1期生には、様々な逆境を乗り越えてきた注目メンバーがいますので、ここからは何人かの「推しメン(ファンは、自分の応援するメンバーをこう呼ぶそうです。)」について、乃木坂46のドキュメンタリー映画「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」(2015年7月10日公開、東宝)や、雑誌やブログ、ラジオやネットの情報などから紹介します。

 まず1人目は、乃木坂の御三家の一人「白石麻衣(しらいし・まい)」さんです。
 白石さんは、1992年8月20日、群馬県生まれで、愛称は「まいやん」です。
 乃木坂一ともいわれる色白美人で、雑誌「LARM」や「Ray」の専属モデルもしています。
 センターを2回務め、「福神」と呼ばれる前列のポジションを一度もはずしてないのは、彼女と卒業・引退する橋本茉奈未さんの2人だけです。

 この白石麻衣さんが、実は「不登校・ひきこもり」だったのです。
 中学2年の後半から、いじめが原因で不登校・ひきこもりになり、中学卒業後は地元・群馬の高校には進学せず、お母さんと2人で埼玉県に引っ越し女子高に通いました。
 白石麻衣さんの言葉です。
 「この辛かった時期に、寄り添ってくれた家族、特にお母さんに感謝しています。その時の辛さだったり、ありがたみが、今のお仕事につながっています。」

 不登校・ひきこもり問題を抱える私としては、白石麻衣さんが不登校・ひきこもりから立ち直って、乃木坂46の中心メンバーとしてキラキラと輝いくほど活躍しているのを見ると、心の支えになります。


 「推しメン」の2人目は、「斉藤飛鳥(さいとう・あすか)」さんです。1期のメンバーの中では最年少の18歳で、1998年8月10日、東京都生まれです。愛称は「あしゅ」です。
 アイドル界一の小顔と言われており、158cmながら八頭身で、雑誌「sweet」のレギュラーモデルも務めています。

 また、「神に選ばれし美少女」と呼ばれるほどかわいく、ほかのメンバーにも妹的な存在としてかわいがられています。
 特に、2016年夏の15枚目のシングル「裸足でSummer」では初センターも務め、乃木坂46の次世代エースの呼び声も高いです。

 この斉藤飛鳥さん、あしゅは、実はハーフなんです。
 お父さんが日本人、お母さんは、なんとミャンマー人です。
 ミャンマーと言えば(元のビルマ)、ノーベル平和賞を受賞した「不屈の女性」、アウンサン・スーチーさんに象徴されるように、「女性が働きもので理系女子も多い国」として、今、注目を集めています。

 斉藤飛鳥さん・あしゅは、18歳の今も「おかあさん」にご飯を食べさせてもらっているほど、「おかあさん」に対しては甘えん坊ですが、でも考えはしっかりしています。
 阿部公房や遠藤周作の小説を読み、「ハーフだから、嫌だと思ったことは1度もない。」と言い切る芯の強さと「神に選ばれし美少女」と言われる日本人離れした美貌が、これからの「乃木坂46」のエースとして期待されている所以かも、知れませんね。


 一つ、思うことは、白石麻衣さんも斉藤飛鳥さんも、最初からアイドルになることが目的ではなくて、「乃木坂46」の中に、自分の未来の「希望」を探すために、入ってきたような気がします。


<乃木坂駅に貼られた乃木坂46のポスター(手前が斉藤飛鳥さん)>




 今回の「乃木坂46」の話は、1回で終わるつもりだったのですが、ここまで、ずいぶん文字数を書いてしまったので、後半部分は次回に譲ります。(ごめんなさい) 後半は、「乃木坂46」で今、1番人気だけど人見知りのメンバーの話や「握手会の仕組み」、そして卒業・引退を表明した橋本奈々未(ななみん)さんの話の続編もしたいと思っています。

 今回のブログの最後は、2015(平成27)年に紅白に初出場した「乃木坂46」が、NHK紅白歌合戦で歌った曲「君の名は希望」の歌詞の一部を紹介します。

 この歌は、2013年3月に発売された「乃木坂46の5枚目シングル」で、31万9千枚を売り上げた名曲です。
 ちなみに、大ヒットアニメ「君の名は」の主題歌「♪前前前世」とは、関係ありません。(笑)



♪「君の名は希望」 (作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦 歌:乃木坂46)

♪(前略)
何にもわかっていないんだ
自分のことなんて
真実の叫びを聞こう
さあ

こんなに誰かを恋しくなる
自分がいたなんて
想像もできなかったこと
未来はいつだって
新たなときめきと出会いの場
君の名は”希望”と 今知った

希望とは
明日の空
WOW WOW WOW




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