2016年8月11日木曜日

8月の祝日は「山の日」より「平和の日」? ~♪「山男の歌」・「空になる」~

 今年(2016年)から、新しい祝日ができました。8月11日の「山の日」です。
 でも、どうして8月11日が「山の日」なんでしょう?

 「国民の祝日」に関する法律では、「山の日は、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」とされています。
 この制定経緯を見てみましょう。

 2013(平成25)年4月、超党派110名の議員連盟「山の日制定議員連盟」(会長:衛藤征士郎氏)が設立されました。

 この議員連盟では、最初、(1)6月上旬、(2)海の日の翌日、(3)お盆前を祝日とする案が出され、盆休みと連続させやすい利点があるとしてお盆前の「8月12日」を祝日とする案が採用されました。
 
 ところが、「8月12日は1985(昭和60)年に、日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落し、日本航空機事故史上最悪の520人が亡くなった日であるので、山の日の祝日にはそぐわない。」との意見が出て、8月11日を「山の日」にすることに決定しました。

<山の日ポスター>




 結局、8月11日を山の日にする根拠は、あまりないようですね。

 日本の祝日は、6月と8月だけないので新しい休みを作るのは賛成ですが、8月に新祝日を作るなら、「山の日」ではなく「平和の日」ではないでしょうか?。

 8月15日を中心とする「お盆(旧盆)」は、帰省して「ふるさと」で過ごしたり、家族と楽しく過ごしたり、先祖を敬う日として、官製の祝日でなくても「民間の休日」として、日本に定着しています。

 東京など大都会の電車はお盆はガラガラですし、お正月を休めない中小企業でも、お盆だけは休むところが多いです。
 
 もう一つ、1945(昭和20)年8月15日は「終戦記念日」で、日本が「平和国家」として歩み出した日です。

 これらのことから、8月15日を「平和に感謝しその意義を考える日=平和の日」とするのが、本
当にふさわしい8月の祝日だと思うのですが、みなさんはどう考えられますか?

 もし、「8月15日は敗戦の日だから祝日にふさわしくない」と言われる方が多いとしたら、8月10日を平和の日にしてもいいかもしれません。
 理由は、「8月10日」を読むと、「はとの日」、そう平和の象徴「鳩」の日であり、心温まる「ハート」の日とも読めます。

<摩文仁の丘(沖縄)>
 



 ここからは、「日本の夏休み」の現状の紹介をします。

 株式会社マクロミルが、20~59歳の会社員・公務員の男女971人を対象に行った「夏休み」の過ごし方についての調査によりますと、夏休みの取得日数は、「0日」がもっとも多くて19.2%、続いて、「7日間以上」が14.8%、「5日間」が12.4%、「4日間」が11.7%となっています。

 7日以上が14.8%なのに対して、1日も夏休みのない人が19,2%もいるのが、日本の現状ですね。
 私も、祝日や土日がずっと出勤という仕事も経験しましたが、世間の休みの日に仕事をするのは、いろいろ大変です。

 もう一つ言えば、仕事がなくて「ずっと夏休み」という人も多いのです。

 先ほどの調査では、山の日が夏休みの長さに影響があるかも聞いています。
 その結果は、「予定に影響なし(長くならない)」と回答した人が54.3%で、「長くなる」と回答した人は16.9%でした。


 最後に、「山の日」に因(ちな)んで、「山の歌」を2つ紹介します。

 1曲目は「山男の歌」です。

 「娘さんよく聞けよ 山男にゃ惚れるなよ♪」の歌は、山登りをしていない人でも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
 
 この「山男の歌」は、実は海軍兵学校で歌われていた『巡航節』という「海の歌」を、昭和24(1949)年頃、神保信雄さんが、南アルプスを縦走中に替え歌としてつくったものだそうです。

 おもしろい歌ですので、歌詞を紹介します。


「♪山男の歌」(作詞 神保信雄  作曲 不詳、歌 ダークダックスほか)

 
娘さんよく聞けよ 山男にゃ惚れるなよ
山で吹かれりゃよ 若後家さんだよ
山で吹かれりゃよ 若後家さんだよ


娘さんよく聞けよ 山男の好物はよ
山の便りとよ 飯盒の飯だよ
山の便りとよ 飯盒の飯だよ


山男よく聞けよ 娘さんにゃ惚れるなよ
娘心はよ 山の天気よ
娘心はよ 山の天気よ


 おもしろい歌でしょ。私はこの歌を、近くの山を一緒に歩いていた時に、よく父が歌っていたことを覚えています。


<ダークダックス「山男の歌」のジャケット>
 



 もう一つのは歌は、NHKの「日本百名山」という番組のテーマソングになっている、さだまさしさんの「空になる」です。

 苦しい思いをして山に登っていると、雲の上を歩いたりして、確かに「自分が空になっている」気持ちになります。
 そんな思いを、人生にも例えたさださんの名曲の歌詞を紹介します。


「♪空になる」(作詞・作曲・歌 さだまさし)


自分の重さを感じながら 
坂道を登る
いくつもの峠を越えて
もっともっと上を目指す
いつか辿りつける世界へ
僕は雲を抜けて
空の一部になる
僕は空になる
らららら♪

<山の夕焼け>
 



 「日本百名山」や「山ガール」がブームになっていますが、「山男の歌」だけじゃなく「山ガール」の歌もできるといいですね。

  山の日が祝日でもいいのですが、もう一つ「8月15日=平和の日」を祝日にして、なかなか「夏休み」をとれない人たちも、堂々とお盆を休めるようにしてほしいと思います。

 

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