2018年2月18日日曜日

アイドルの坂道(14)革命的アイドル「欅坂46」と五島育ちの遅れてきた人気者・長濱ねるさん

 アイドルの坂道の14回目は、笑わないアイドルグループ「欅坂46」(けやきざかフォーティーシックス)と、長崎県五島列島育ちの遅れてきた人気メンバー「長濱(ながはま)ねる」さんを紹介します。

 「欅坂46」(いわゆる漢字けやき)は、2015(平成27)年6月に、乃木坂46に続く、坂道シリーズ第2段として募集を開始しました。
 募集開始時は、「鳥居坂46」というグループ名になる予定でした。

 2015年8月21日に、全応募者22,509名の中から最終合格者22名が発表され、倍率は1000倍を超えました。
 その直後の「お披露目」で、「鳥居坂46」ではなく「欅坂(けやきざか)46」という名前で、活動を開始することが発表されました。(理由は不明です。)
 その後、2人が辞退し、2015年11月から20名で本格的な活動が始まりました。

 ちなみに、グループ名の「欅坂」という地名は、東京都内で実在するのは漢字ではなくひらがなの「けやき坂」で、東京都港区六本木の「六本木ヒルズ」や「テレビ朝日」の南側にある通りの名前です。

 本来、グループ名は実在するひらがなの予定で秋元康総合プロデュサーたちが進めていましたが、乃木坂46運営委員会委員長の今野義男さんが、漢字の「欅」という字は21画で最強だという理由で、
押し切りました。

 同年11月30日に、21人目の追加メンバーとして、最終オーデションを辞退していた長濱(ながはま)ねるさんが、特別に結成されたアンダーグループ「けやき坂46」(いわゆる「ひらがなけやき」)に1人だけ所属して、活動することが発表されました。
 また、ひらがなの「けやき坂46」の追加メンバーも募集されることになりました。

 2016(平成28)年4月、欅坂46の20人は「サイレントマジョリティー」でメジャーデビューし、初週売り上げ26万2000枚で、女性アーティストのデビューシングルの新記録を更新し、オリコン1位になりました。(「サイレントマジョリティー」は、この年、37万7千枚を売り上げました。)

 また同年5月に、ひらがなの「けやき坂46」の追加メンバー11名が発表され、長濱ねるさんと合わせて12人になりました。

 2016年8月には、セカンドシングル「世界には愛しかない」が発売され、週間・月間の売り上げ1位になり、年間39万3千枚を売り上げました。
 そして、この曲から長濱ねるさんが、欅坂46とけやき坂46の兼任メンバーとして、「欅坂46」の楽曲にも参加することになりました。

 さらに、11月発売の3枚目のシングル「二人セゾン」も、チャート1位になり、46万8千枚を売り上げ、デビュー1年目で、2016年12月の「NHK紅白歌合戦」に初出場し、一挙にトップアイドルの仲間入りをしました。


<写真 欅坂46デビュー曲「サイレントマジョリティー」のPR用ポスター>



 実は、「欅坂46」については、「アイドルの坂道」でずいぶん前から取り上げたかったのですが、正直、「よくわからないアイドルグループ」だったので、ここまで延ばしてきました。 

 「笑わないアイドル」とか「革命的アイドル」ということは言われていましたが、いろんな記事や本、冠番組「欅って、書けない?」(テレビ東京)を見ても、本当のところ「欅坂46って、わからない?」でした。

 ただ、最近、総合プロデューサーの秋元康さんの記事を読んで、「なるほど」と思えました。それで、ブログを書けそうな気になりました。

 それでは、秋元康さんのインタビュー記事の一部を紹介します。

「AKB48は、高校で言えば芸能コースのように、芸能界の華やかなところにいる。
 乃木坂46は、ファッションとか音楽とか、わりと専門学校的な気がします。目指すものや価値観がそれぞれにあって、わりと自由に生きています。
 ところが欅坂46の子たちは、普通科なんですよ。まさか、あの子が芸能界に行くとは思わなかったと思うような普通の子です。」(日経エンタティメント 2016年10月号より)

 なるほど、普通科だから、特徴がないのですね。
「欅坂46には、グループカラーがない。」(秋元康氏)から、グループの特徴を探してもわかりにくかったのですね。


 欅坂46の勢いは、2017年に入っても止まらず、2017年4月5日発売の4枚目シングル「不協和音」は63万2千枚、2017年10月25日発売の5枚目シングル「風に吹かれても」は64万2千枚を売り上げました。
 そして、2017年のNHK紅白歌合戦にも、2年連続で出場しました。

 この間、2017年8月15日には、けやき坂(ひらがなけやき)に9人の追加メンバーが入り、9月24日には長濱ねるさんが、けやき坂の兼任を解除され、欅坂46専任となりました。

 2018年2月15日現在のメンバー数は、欅坂46(漢字けやき)が21人、けやき坂46(ひらがなけやき)が20人の計41人になっています。


 私が驚いたのは、ずっと欅坂46のセンターをしている平手友梨奈(ひらてゆりな 愛知県出身16歳)さんが怪我のため、1月30日、31日、2月1日の武道館公演を「欅坂46」から「けやき坂46」に切り替え、3日間で約3万人を動員して成功したことです。

 つまり、けやき坂46は、欅坂46のアンダーではなくなり、それぞれ独立した存在になりつつあるようです。
 欅坂46メンバーの1人、渡辺梨加さんのパフォーマンスに「レボリューション」というのがありますが、「欅坂46」と「けやき46」は、文字通りアイドルの革命(レボリューション)を起こしているのだと思います。

 ちなみに、欅坂46は2018(平成30)年3月7日に、6枚目のシングル「ガラスを割れ!」を発売する予定で、センターはデビュー以来、6作連続でグループ最年少の平手友梨奈さんです。
 一方、けやき坂46も、武道館ライブの最後のサプライズで、「単独アルバム」発売が決まりました。

 漢字の「欅坂46」と、ひらがなの「けやき坂46」、2つのグループの活躍から目が離せませんね。


<写真 長濱ねるさんが育った五島列島・中通島にある奈良尾地区(長崎県新上五島町)>





 後半は、「欅坂46」と「けやき坂46」の2つを経験している唯一のメンバーで、21番目に欅坂46に入った人気メンバー「長濱ねる(ながはま・ねる)」さんについて、紹介します。

 長濱ねるさん(本名)は、1998(平成10)年9月4日、長崎県長崎市生まれの19歳で、姉と兄がいます。
 両親の仕事(学校の先生)の関係で、4歳から7歳まで長崎県の離島「五島列島」中通島の、人口3000人ほどの旧奈良尾町(現在の長崎県南松浦郡新上五島町奈良尾)で、魚を釣ったり、祭りに参加したりして、過ごしました。

 長濱ねるさんの「長崎県」「五島列島」への愛は強く、結構、長崎弁を使い、写真集「これから」の多くのロケ地が五島列島をはじめとする長崎県です。

 長濱ねるさんの長崎弁です。
「両親も写真集を買って、見よったばい。喜んどったよ。
 欅坂では、野生児エピソードを話してるのが私ばい。今週は寒か日が続いとったけど、風邪ひいとらん。こっち来て一緒に写真集見るばい。」

 また、欅坂46の冠番組「欅って、書けない?」(2017年12月18日テレビ東京系で放送)の中では、島を離れたあとも、毎年のように夏休みは五島列島に行っていたことが紹介され、多くの島民の人と、親戚・家族のようなつきあいをし、島のヒロインとして、愛されていました。


 長濱ねるさんは、長崎県で屈指の進学校である長崎県立長崎西高等学校に進学しました。
 長崎西高校時代に、「高校生クイズ」に1年と2年の2回挑戦し、2年生の時には、長崎県大会決勝まで進みました。
 ちなみに、長崎西高校の卒業生には、東京大学卒業の元NHKアナウンサー・草野仁さんら優秀な先輩がたくさんいます。


 ねるさんは、高校生だった2015年8月に「欅坂46オーデション」を受験し、最終審査まで進みました。
 ところが、最終審査の日に、上京していた長濱ねるさんを、お母さんが無理やり長崎に連れ戻し「最終審査辞退」ということになりました。

 ねるさんが自宅で号泣しているのを見るに見かねたお父さんが、欅坂46の運営に電話して相談すると、最終審査前まで高評価だった長濱ねるさんを入れたい運営は、長濱ねるさんと両親を、福岡で行われた坂道のお姉さんグループ「乃木坂46」のコンサートに招待してくれました。

 そのコンサートで会場に流れたビデオを見て、ねるさんの両親は、乃木坂46のメンバーの家族たちも娘の芸能界入りを認めるかどうか苦悩していたことを知るとともに、キラキラと輝く乃木坂46のメンバーたちを見て、「ねるを欅坂46に入れよう」と決意しました。

 こうして、長濱ねるさんは特例で欅坂46に11月に入りましたが、最終審査を受けていないので、ねるさんのために作ったアンダーグループ「けやき坂46」のたった1人のメンバーという微妙な立場になりました。
 ねるさんは、デビュー曲「サイレントマジョリティー」の当初のメンバーにも入れませんでした。

 それでも、長濱ねるさんは、出番がなくてもメンバーに同行するなど「たった一人のアンダー」に耐え、次第にメンバーとファンの人気を得てゆきます。
 その努力が実り、2016年8月の2枚目シングル「世界には愛しかない」からは、欅坂46とけやき坂46の兼任メンバーとして楽曲に参加し、2017年9月からは欅坂46専任となりました。
 

 長濱ねるさんについては、一部のネットでは、「2017年7月のSHOWROOM配信で、キャプテンの菅井友香さんを無視したり、落書きをしたりしていじめた。」という理由で炎上したことがありました。 

 私も配信を見て「違和感」は感じました。
 しかし、長濱ねるさんがキャプテンでしっかりものの菅井友香さんに、甘えているようにも見えました。また、罵倒したりケンカしたりしているのでもないので、「欅坂46はこれほど自由なグループなんだな」と考えれば、問題はないのではないかなと思いました。
 長濱ねるさん自身は、謝罪もコメントもしていません。


<写真 大ヒットした長濱ねるさんのファースト写真集「ここから」のPRポスター>



 長濱ねるさんのキャッチフレーズは、「ねるー、ねるらー、ねるれすと、今日もあなたの最上級。長濱ねるです。」で、お父さんが考えたものです。
 ちなみに、ねるさんの口癖の一つに、「最高かよ」があります。

 2017年夏のSHOWROOM配信では、菅井キャプテンをいじめたと叩かれましたが、2018年1月に長濱ねるさんが単独で配信した回では、かわいい長崎弁で1時間あまりの時間を、上手にまじめにトークしています。
 この時の視聴者は7万人を超えています。(SHOWROOMの長濱ねるさんのフォロワー数は、85、193人です。)

 ちょっと「かわいいボケキャラ」を演じている長濱ねるさんですが、「第1回欅坂46インテリ女王」になったり、テレビのクイズ番組「ミラクル9」で100万円をとったりしていて、やっぱり本当は秀才のようです。


 特に感動したのは、長濱ねるさんの「平和と長崎原爆」に対する考え方です。
 長濱ねるさんの公式ブログの一部を紹介します。

「今日、8月9日は長崎に原爆が投下された日です。
72年目を迎えます・
私が、発信することを職業にしてから2年目の「原爆の日」です。

今の世界は、様々な問題を抱えています。
私が知らないことも沢山。

世界が平和ならいいのに、世界を平和にしたい。
ずっとそう思っていたはずなのに、
18歳になった私は いつからか。
自分になんてそんな規模が大きすぎる。
現実的に無理だ。
勝手に悟り、諦めるようになっていました。

しかし今、
沢山の偶然と運命に導かれ、
こうやって発信できる場所にいます。

自分が平和について考えること。
想いを共有し、皆さんの頭の中に少しでも、
思い出してもらえるようなきっかけ作りをすること。
被爆者の方や、偏りのない真実に耳を傾けること。

今の自分ができること。
自分だからできることです。

私は真正面から向き合って
その責務を全うしていきたいです。

犠牲となられた全ての方々のご冥福をお祈りしますとともに、
現在も苦しんでおられる全てのみなさまにお見舞い申し上げます。」

(長濱ねる公式ブログ 2017年8月9日「灯 224」より)


 すごく、しっかりした考え方ですね。
 ちなみに、長濱ねるさんのおばあさんは、長崎原爆の被爆者で、ねるさんは「おばあさんを尊敬し、誇りに思います。」と語っています。


<写真 #長濱ねると長崎デートなうに使っていいよ>



 2017年12月に発売された長濱ねるさんのファースト写真集「これから」(講談社)は、わずか1ヵ月余りですでに5度の重版をされ、累計17万部を超える大ヒットになってます。
 これは、女性ソロ写真集部門では、乃木坂46の白石麻衣さん(25歳)の28万部(発売1年)に迫る、史上2位の売り上げ記録です。

 まだ19歳なのに、これだけ写真集が売れ、しかも頭がよく、しっかりしている。
 ねるさんの言葉を借りれば、「長濱ねる、最高かよ。」ですね。

 最後は、長濱ねるさんのことを歌った、ねるさんがセンターの曲「乗り遅れたバス」を紹介します。
 アニメ声優のようなかわいい声で歌う長濱ねるさんの気持ちが、歌詞に込められていて、たった1人のアンダーだったねるさんの苦しかった立場がよくわかるような歌です。
 最後に、ご覧ください。


♪「乗り遅れたバス」(作詞:秋元康、作曲:SoichiroK・Nozomu.S、歌:欅坂46)♪


(長濱ねるソロ)
ごめん
一人だけ 乗り遅れたみたい
あの場所に
誰もいなくて
どこへ行ったらいいのかなんて
わからなかった

片道の夢
手に持ったまま
坂の途中で
途方に暮れた

(他のメンバー)
風が過ぎた街は
音も消えたみたいで
君に掛ける言葉が
見つからなかった

(長濱ねるソロ)
できることなら
時間(とき)を戻し
一緒に行きたかったけど
欅坂 向かうバスは
もう先に出てしまった

だから
一人きり 歩き始める
みんなとは
違う道順
だって今さら追いかけって
間に合わないよ

私の未来
自分で探して
いつか どこかで
合流しよう

2018年2月11日日曜日

21世紀最大の流行「インフルエンザ」対策と「インフルエンサー」 

 今年の冬は、特別寒く、福井県などの北陸をはじめ、関東や西日本各地でも大雪になっています。そのせいか、全国的に「インフルエンザ」が大流行しています。

 今回は、21世紀になって最大の流行と言われている「インフルエンザ」の状況と対策について紹介し、後半は2017年のレコード大賞を受賞した乃木坂46の「インフルエンサー」♪を紹介します。

 「国立感染症研究所」の発表では、2018(平成30)年1月29日~2月4日までの1週間は、定点あたり(医療機関 約5000が対象)の患者数は54.33人で、インフルエンザ患者の推計数は、21世紀になって最多の282万人に達し、全国47都道府県すべてで、警報レベルになっています。
 去年の秋以降の推計の累計患者数も、1393万人となりました。

 インフルエンザは全国的に流行していますが、都道府県別で定点あたりの患者数が特に多いのは、大分県(77.09)がトップで、ついで、2位が福岡県(69.96)、3位が埼玉県(68.29)、4位が神奈川県(66.31)、5位が高知県(66.19)となっています。
 そのあとは、6位鹿児島県、7位千葉県、8位愛知県、9位山口県、10位佐賀県の順です。
 地域別では、九州と関東が多いですね。

 年代別では、10歳未満が91万人、10代が62万人、20代が16万人、30代が22万人、40代が29万人、50代が22万人、60代が19万人、70代以上が22万人で、20歳未満が半分以上を占めています。
 インフルエンザの抵抗力が弱い、若年層に患者が多いのは毎年のことですが、今年は特にその傾向が強く、保育園・幼稚園や学校の休校、学年閉鎖、学級閉鎖は、10、752件に上っています。

 もう1つ、今年のインフルエンザ流行の大きな特徴は、A型とB型の2つがダブルで流行していることです。
 これは1度かかっても、もう1度かかる可能性があることを示しています。

 2018年になって国内で検出されたインフルエンザウイルスの型は、「B型」が最も多く、次いで「AH3型(A香港型)」、「AH1pdm09型(2009年に流行した型)」の順となっています。


<2018年2月10日現在の都道府県別のインフルエンザ警報・注意報の発表状況(47都道府県全部に警報が出ていて真っ赤です)>




 そもそも、インフルエンザ(英語 infuluenza)は、インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症のことです。
 日本では、「流行性感冒」または「流感(りゅうかん)」とも呼ばれています。

 流行が周期的に起こることから、16世紀のイタリアで命名され、占星術師たちが病気の原因を「星や寒気」の影響(infuluence)だと考えたことが、語源だと言われています。

 「たかがインフルエンザ」と言われる方もいますが、毎年、世界で25万人~50万人がインフルエンザで死亡している恐い病気です。
 特に子供や老人、呼吸器や循環器に疾患があったり、糖尿病の患者などは感染しやすく、重症化のリスクも高いです。「たかがインフルエンザ、されどインフルエンザ」です。

 また、世界的な大流行(パンデミック)が、歴史上、何度も記録されています。
 20世紀以降でも、大正7(1918)年から流行した「スペインインフルエンザ(原因ウイルス:A(H1N1)亜型)」による死亡者数は全世界で2,000万人とも4,000万人ともいわれ、日本でも約40万人の犠牲者が出たと推定されています。
 その後、昭和32(1957)年には「アジアインフルエンザ(A(H2N2)亜型)」が、昭和43(1968)年には「香港インフルエンザ(A(H3N2)亜型)」が、そして平成21(2009)年には、「インフルエンザ(H1N1)2009」が世界的な大流行を起こしています。
 

 インフルエンザには、A型、B型、C型の3種類がありますが、特にA型とB型は、流行しやすい性質をもっており、今年もこの2つが流行しています。

 次にインフルエンザの主な症状としては、(1)38度以上の高熱、(2)頭痛・筋肉痛・倦怠感、(3)上気道炎症、などがあり、感染後の潜伏期間は1~2日、一般的に治癒していくのには1週間程度かかります。
 しかし、重症化すると、呼吸器に二次的な細菌感染症(肺炎など)を起こし、死亡する危険もありますので、警戒が必要です。


 感染は、せきやくしゃみなどで周囲1~2mに唾液が飛び散り感染する「飛沫感染」と、感染者のウイルスが直接の接触や「ティッシュやテーブル・布団などに着いたあとに別の人がそれらを触ること」でうつる「接触感染」の2つがあります。(人が触らない状態だと、ウイルスは約15分間生きています。)

 「学校保健安全法」では、インフルエンザ(鳥インフルエンザ等を除く)は、第2種の感染症に指定されていて、発症後5日か解熱後2日が過ぎるまでは、学校への生徒の出席は停止になります。



<インフルエンザの予防法>




 予防法としては、まず「(1) 手洗い」があります。
 外出から帰って来たときや感染の恐れある人や物に接触した場合などに、まず流水で手を洗い、その後、ハンカチなどで拭いて、最後に石けんで洗うかアルコール消毒することが有効です。
 また、うがいもしておく必要があります。

 次に、「(2) 人混みに行かないこと」も重要です。

 どうしても外出する時は、「マスクをする」か、「せきやくしゃみをする時は唾液が飛び散らないようにハンカチや袖で口を覆うこと」などの、「(3)せきエチケット」が大切です。
 せきエチケットは、他人にうつさないという意味もあり重要です。(写真「進撃の咳エチケット」参照)

 さらに、「(4)十分な休養や睡眠をとること」も重要です。

 「(5)予防接種の注射」は重症化を防ぐ効果があり、致死率を5分の1に減らすと言われています。      ただし、予防接種ワクチンは免疫がつくまでに2週間程度の時間が必要ですので、流行前にする(11月~12月)必要があります。
 現在のように「警報発令中」にするのは、危険ですしあまり効果が期待できません。

 A型インフルエンザの治療薬として「アマンタジン」、高熱への対応として「解熱剤」などを使うことがありますが、どちらも副作用の危険がありますので、お医者さんと相談してください。


 今年のインフルエンサは私のまわりでも深刻で、私の関係する学校や職場でも多くのインフルエンザ患者が出ています。また、私の母が入院している病院では、「高校生以下の見舞いはご遠慮ください」との張り紙も出ています。

 一人一人がインフルエンザ予防を徹底して、早くインフルエンザの流行が終息させたいものですね。


<「進撃の咳エチケット」(厚生労働省のちらし)>






 後半は、「インフルエンザ」と同じく、「影響(infuluence)」という言葉が語源の「インフルエンサー」の話です。

 「インフルエンサー」は、英語の影響者の意味で、主にインターネットのブログやSNSなどを通じて、世間に与える影響が大きい人を指します。
 「流行発信源(人物)」、あるいは「購買中心点」とも言われています。

 21世紀になって、「インフルエンサー」の影響力が無視できないことが指摘され、インフルエンサーを活用した購買戦略が、「インフルエンサー・マーケティング」と言わるようになりました。
 ただ、この方法は、「やらせ」や「情報操作」につながる危険があるとも言われています。

 「インフルエンサー」という言葉を有名にしたのは、2017年3月22日にアイドルグループ「乃木坂46」が、その名も「インフルエンサー」という曲を発表し、売り上げミリオン(103万枚)を達成して、さらに「日本レコード大賞」を受賞したことです。

 それでは、インフルエンサーの意味を踏まえて、乃木坂46の♪「インフルエンサー」の歌詞の1番をご覧ください。



♪「インフルエンサー」(作詞:秋元 康、作曲:すみだしんや、歌:乃木坂46)♪


ブンブンブン ブンブンブン
ブンブンブン ブンブンブン
インフルエンサー
(HEY!HEY!HEY!)

ブンブンブン ブンブンブン
ブンブンブン ブンブンブン
インフルエンサー
(HEY!HEY!HEY!)

いつだって 知らないうちに
僕は見まわしている(何度も)
君がどこで何をしているか
気になってしまうんだ
(落ち着かなくなる)

声くらい掛ければいい
誰もが思うだろう(できない)
君がいる場所がわかったら
僕には地図になるんだ

気配以上 会話未満
恋はいつも余所余所(よそよそ)しい

胸騒ぎが聴こえないように
世界から言葉なんか
消えてしまえばいい

地球と太陽みたいに
光と影が生まれて
君を探してばかり
距離は縮まらない
(HEY!HEY!HEY!)

重力 引力 惹かれて
1から10まで君次第
存在するだけで
影響 与えてる
インフルエンサー

ブンブンブン ブンブンブン
ブンブンブン ブンブンブン
インフルエンサー
(HEY!HEY!HEY!)



 最後は、2017年12月に、インフルエンザ大流行する前に、掛かりつけ医師の勧めで、いやいやインフルエンザの予防接種を受けた時に作った、じゅんくうの詩「インフルエンザとインフルエンサー」をご覧ください。



詩「インフルエンザとインフルエンサー」



掛かりつけの病院に
クスリをもらいに行った

昼前の閑散とした待合で呼ばれて
ドクターのいる診察室
いつもの診察受けたあと

「ところでインフルエンザの予防注射、しませんか?
かからないためではなく 重症にならないために」

本当はブルブル 
イヤイヤだったけど

いつもお世話になっている、ネット得意のドクターの熱弁に
「じゃあ、注射お願いします」
と忖度して
言ってしまった


ドクターは 影響力のあるインフルエンサー
インフルエンサーに言われたインフルエンザ予防接種

ドキドキ ハラハラ
予防接種

チクッと痛かったけど
目を閉じて打った

木枯らしの師走の風に
インフルエンザが目覚めぬように

12月の街を彷徨ったあと
家で夜まで眠った

インフルエンザと
インフルエンザーの
コラボレーション

(じゅんくう詩集より)